わんぱくキャンプについて

1日目
はじまりました、わんぱくキャンプ。
まずはみんなではじめの会を行い、あいさつやリーダーの紹介、注意事項の確認などを行いました。

続いてお昼ご飯を食べます。ニックネームを考えたり、話しかけあいながら食事をします。
最初の活動は自然あふれる施設の回りの散策です。


虫網と虫かごを持ちながら、歩き回り、途中で枝豆の収穫やヤギさんへのエサやりも楽しみました。明日滝登りに挑戦する勇気の滝を見にもいきました。雨と雷が登場したので少し早めに施設にもどりました。
おやつを食べたり、歌を歌ったりしているうちに天候が回復してきましたので、野外炊飯にとりかかります。



しめった空気の中での野外炊飯はハードで、みんな煙とたたかいながら炊きました。
夕飯はカレーをいただきます。
夜は再び天候が悪くなったので、施設内でレク大会をして楽しみました。

全体の交流の後は班で協力するゲームを行い、班の中の団結を深める良い機会となりました。歌も歌いました。

2日目
朝から野外炊飯です。

朝ごはんをいただきます。
食後は荷物整理をしました。

合間の時間にはヤギさんとの交流もありました。


午前中は女の子班は沢の散策をしました。倒木、小さな滝などがあり、ちょっとした冒険のような沢を楽しんでもらえたようでした。男の子はシャワークライミングということで、勇気の滝を登りました。こちらも冒険ムード満載の活動でした。登ることに慣れている子はひょいひょいと登ることができました、慣れない子はじっくりじっくり登っておりました。
お昼ご飯を食べ、午後は男の子が沢歩き、女の子は滝登り(シャワークライミング)に挑戦します。ここで途中から雨や雷がでてきて、男の子の沢歩きは全部歩き通せましたが、女の子の滝登りは途中までで中断の判断をしました。お天気とのおつきあいはなかなか難しいです。
雨の中で頑張ったので、急遽温泉にでかけました!


温泉であったまった後は体育館でなみりんピックという名の運動会を行いました。学年ごとにハンデがあるので低学年も大活躍です。

大声援の中で4チーム対抗の各競技が行われました。
夕食をとったあとはナイトハイクにでかけました。今回は体育館に行った関係でいつもと違う場所でのナイトハイクを楽しみました。浪合の街灯りの少なさに驚いたのではないでしょうか。一日のしめくくりは歌「にじ」を歌ってしめくくりました。

3日目
快晴です!
シャワークライミングの続きをするため朝の野外炊飯は行わず、起床後朝食を食べシャワークライミングを開始します。

男の子たちは施設周辺の池やヤギさんと遊んでいました。
続いて川遊びへGO!これ以上ないというぐらい良い天気の中で川遊びができました。
泳いで、飛びこんで、浮き輪で流れて、川虫を発見して…。

楽しい時間でした。
川遊び終了後は温泉に行きます。
おやつタイムの後は野外炊飯です。久々の野外炊飯にみんな気合が入ります。

上手に炊けたところ、苦戦したところ、班によって様々でしたが、みんな頑張りました。
夕食のおかずはダッチオーブンで作ったジャガイモと鶏肉のテリテリ焼きです。おいしいです☆
キャンプファイヤーの時間です。総勢70名ほどで囲む火は盛大でした。リーダーさんのレクで大盛り上がり、最後のリーダーさんの話の場面では感動して涙してくれる子もおりました。
キャンプファイヤー終了後は満天の星空を見る事ができました。なかなか見ることのできない天の川もみることができました。いままでの悪天候を吹き飛ばすような、というより今までの悪天候のおかげでこの星空がいっそうすばらしく感じられたようにも思えます。

4日目
3泊すごしたテントともお別れです。寝袋を撤収してお部屋に戻り、荷物整理などを行いました。朝食を食べ、いよいよ終わりの会です。
終わりの会で再び歌をみんなで合唱しました。お別れのさびしさで涙する子がたくさんおりました。

再会を約束し、みんなでお別れしました。ほんとに、ほんとうにまた会いましょうね!

近藤裕佑(職員、ニックネームちゃづけ)


(朝4時、起床)

未明の起床。しかしみんなきっちり起床。
もくもくと出発準備を整える。準備ができた班から出発だ。
準備運動、ルートの目視もし、5時には、行者小屋を後にしたいのだ。


(出発、中岳コルへ)
およそ1時間歩いて、中岳コルへ。


コルからは天気がよいと富士山が見えるのだが、残念ながら、このときすでに南西以外の空には雲が多く、富士山を望むことはできなかった。残念がっていると、不思議なことが。
コルから富士山までの直線上に四角い雲のトンネルができ、富士山の頂付近がにわかに姿を現したのだ。
これにはみな、盛り上がった。元気が出た。そのトンネルはわずか2,3分で姿を消し元の雲の塊となった。
これが願いの力か、と思いたくなるようなひとときの現象だった。(写真は現在手元にデータがなく、入手出来次第アップ予定)

(中岳を越える)
思わずおがむことができた富士山に元気をもらい、われわれは力強い足取りで中岳越えをはじめた。
ハイマツの中を歩き、岩を踏み越え、中岳の頂をすぎる。目には赤岳への厳しいのぼりの姿と、中岳の荒々しいくだりの岩の道が見える。



高山植物、動物たち)

チシマギキョウ

イワヒバ

コマクサ

(赤岳を踏む)
中岳を越えて、赤岳のコルへ。そこからがれた大地につづれ折となった道が天空に続く。
あえぎながら登ると、岩場。鎖を頼りに登るところも珍しくない。
サイズの小さい子ども達には難所だが、しかし身軽さと思い切りのよさでぐいぐい登る。



このとき、赤岳の上空には確かに青空が広がっていた。
天に昇るような錯覚がしたものだ。
もう、これ以上登るところがない・・・。
頂上だ。笑顔がこぼれる。
先に到着した仲間が出迎える。ハイタッチを繰り返す。登りきった満足感が、ここちいい。


しかし、このとき、着実に上空の大気は混乱を増してきていた。

(決断。このまま進むわけにはいかない)
到着してすぐ、くずてつとガクチョウで相談。頂上小屋のご主人の情報もいただいたりして、検討を重ねた。
このとき、上空は確かに青空が広がっていたが、しかし北の空はべったり雲で覆われていたし、不気味な冷たい風がその雲を運んで稜線をなめていた。
「いきますか。もどりますか。」
赤岳を越えたら、行者小屋に帰る道はふたつ。ひとつは岩場の階段が続く地蔵尾根。もうひとつは硫黄岳までまわっておりる計画通りのコース。赤岳から戻るとなると、しかし今登ってきた岩場を下ることになる。簡単ではないのだ。
しばらく腕組みをしてうんうんうなっていた私だが、次第に考えはまとまった。なにより、30人におよぶ人命を預かる身だ。誰一人雷に打たせるわけにはいかないし、誰一人雨で濡れた岩場で転落させてはいけない。
赤岳からのくだりの間は、まだ天気はもつだろう。その間に引き返すならば、どの岩場も、少なくとも雨による滑落の危険性はなかろう。
「もどりましょう」
決断の言葉だ。
 こどもたちを集めて、その決断をつたえた。伝えるのは、私の役目。
悪天候が予想される。ここから戻る。ただし、戻る道も決して平坦なものではない。ゆるんだ気持ちでは帰れない。今まで通りチャレンジ精神を持って、ひとあしひとあし、きっちりくだろう。」
ここから戻る、という言葉を発したとき、「ええ?」という声が各所からもれた。残念そうに顔をゆがめる子もいた。当然の反応だろう。しかし、みな、その後は静かに話しを聞いてくれた。そして「きっちりくだろう」と私が言った後、子ども達は「はい」と声をそろえて返事をくれた。
 「決まった」
おことわりしておくが、赤岳のくだりはけっして簡単ではない。そして岩場はのぼりよりくだりの方が難儀するものだ。慎重の上に慎重をきしておりた。
 「ゆるんだ気持ち」がもしあったとして、赤岳から中岳にくだる岩場を見れば、そんなものは吹き飛ぶに決まっている。先の私のことばはまったく杞憂というべきものだった。



(猫の目にかわる空模様)

 その間も、空の様子は猫の目だった。青空がのぞいたかと思えばたちまち雲にかこまれたり、不気味な冷たい風に吹かれたり。前方から驟雨がかけあしでやってくるのを迎えたりもした。カッパをきたり、脱いだりの繰り返しだ。
 中岳から中岳のコルへ、そして行者小屋へ。正直、思ったより時間がかかった。くだりが、きつかった。
 行者小屋に最後の班が到着したのが、13時30分ころ。それから昼食。

 小屋の軒下をかりて昼食をこしらえ、食べた。そして画用紙に印象に残った場面を絵にかき、俳句をひねる、という活動をおこなった。



(そして豪雨が)

 猛烈な雨に襲われたのは、15時ちょうどからだった。樋があふれ、屋根の下にいてもびしょびしょになるほどの雨。バケツをひっくりかえした・・・という表現がまさにあう雨だ。カッパをきていたって、外にいられるものじゃない。息を呑む激しさに、「もし、この雨に稜線で遭遇していたら」と身震いがする。15時というと、予定通り歩いていれば、硫黄岳あたりか。まだ2時間、行者小屋に帰ってくるまでの時間がある。赤岳から引き返してきたのは悔しい気持ちもあるが、しかし正解だったとこのとき思えた。きっとみなも同じ気持ちだっただろう。



(俳句発表、夕食、夜のつどい)

 雨はキャンプ場を容赦なくおそい、テントの中も浸水した。雨漏りがしたテントもあった。降っている間はどうしようもなかったので、やむのをただ待った。
 豪雨はしばらく続いたが、やがて、穏やかな雨にかわった。子ども達が小屋の軒下に集まってきた。
 それからしばらく、穏やかな時間となった。こどもたちは描いた絵に色を塗ったり、俳句をより洗練されたものにしようと言葉をひねった。
 夕方、絵と俳句の発表会をおこなった。ひとりひとり発表した。こうした取り組みは、長い八ヶ岳キャンプの歴史の中でもはじめてのことだった。拍手、喝采、歓声。楽しいひと時だった。


 夕食は餅とわかめ入りラーメン。これは毎年の人気メニュー。今年もみんな、たらふく食べた。今まで食べ切れなかった食材も登場し、にわかにパーティのようになった。

 夜のつどいでは、リーダーやスタッフたちによる寸劇「こと座のオルフェイスの物語」を披露。爆笑を呼んだ。みぽりんの死の国の王様役があまりに見事で、ヘソで茶が沸いたw
 最後に、くずてつから今日の総括、ガクチョウから明日の予定についての話を聞き、就寝となった。

予定変更となっても、山歩きは8時間、その後もベースキャンプにいながらとはいえ、活動をしている。明日は5時おきだ。もちろん、こどもたちがテントに入ったら、すぐに寝息が聞こえてきた。
 スタッフはもとより、リーダーの献身は毎年のことながら、すばらしいものがあった。感謝の言葉をいくつも、送りたい。

 (二日目、おわり)

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