くしがありまして
そのちゃんのくしがありました。きっと忘れていったのでしょう。
つっきーがくずてつにわたしました。
くずてつはしばらくそのくしをポケットに入れていたのですが、なんだか気になって取り出して眺めたりしています。別に何かかわったことがあったわけではないんですけどね。
しばらくして、なんとく、くずてつがつっきーの髪の毛をそのくしでとき始めました。
おふろから上がってしばらくたったつっきーですが髪の毛はなんだか、からみがち。
「ぼさぼさでしょ、わたし。うふふ」
なんて、つっきー。
次に、となりのみほの髪の毛をときはじめるくずてつ。
「あー、かゆかったんだよねー。気持ちいい〜」
なんて、みほ。
次に、となりのおちょうの髪の毛をときはじめるくずてつ。
おっとびっくり!静電気がものすごい。くしにたくさんの髪の毛がくっついてもちあがります。
「そうなの、わたし、静電気すごいの。髪の毛といてそのくしを手にあてると、ビリって音がするんだよ」
なんて、おちょう。
きかせてきかせて、とゆい。いくどか髪の毛をとき、そのくしを手のひらに近づけるおちょう。耳をよせるゆい。
「あ!きこえた!!」
なんて、ゆい。
くし一本で、いろんなことがおこりました。
そのちゃん、ごめん、勝手につかっちゃったけど、ゆるしてね。